どくしょにっき。

読んだ本の感想を書いていきます。本のチョイスはテキトーです。

潜入!闇バイトと日本のシン裏社会

こんにちは、霜月です。

鈴木智彦さん、中村淳彦さん、山田敏弘さんの書かれた「潜入!闇バイトと日本のシン裏社会」を読んだので、過度なネタバレを避けつつ感想を書いていこうと思います!

 

 

あらすじ

以下、Amazonからあらすじ引用です。

特殊詐欺から強盗殺人にまで発展したとされるルフィ事件。
世間を震撼させたのが「闇バイト」に蝟集する若者たちの存在だ。
彼らはなぜわずかな報酬で強盗にまで手を染めてしまったのか。
YouTuber狩り、ダークウェブ、怒羅権、サイバー攻撃大麻ビジネス……闇バイトを入口に最新の裏社会の実態を明らかにするディープルポ。
令和の「悪党」たちが蠢く、黒い錬金術の全内幕!

 

読もうと思ったキッカケ

ルフィ事件について興味を持ったので読んでみました。また、YouTube中田敦彦さんが「強盗事件と闇バイト①②」という2つの動画をupしており、そちらも関連動画として拝聴しました。


www.youtube.com


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感想

めちゃくちゃ面白かったです。タイトルにある通り闇バイトについての章が多かったのですが、それ以外にもネット詐欺、パパ活、トー横キッズ、ランサムウェア感染による身代金要求、頂き女子、クラファン詐欺、等様々な裏ビジネスについて解説されていました。

 

闇バイト座談会

「簡単に1日で高収入」という謳い文句に踊らされ、闇バイトをしてしまう人にはZ世代の若者が多いそうです。要因の一つとしては、SNSで簡単に情報を仕入れることが可能になったから。これ迄、日本国内ではオレオレ詐欺振り込め詐欺など、時代によって様々なサギが流行ってきましたが、闇バイトに関しては叩き(強盗)や殺人まで起きているので「もはや詐欺ではない」。本当にそうだなと思います。闇バイトだけではなく特殊詐欺の共通点とも言えますが、マニュアルが本当に徹底しているそうなんですよね。実行者は頭を使わなくても行動できるという仕組みは、本当に組織だなあと...。警察やインフルエンサーが継続的に啓蒙活動していくしかないんですかね(イタチごっこですが)。

 

第1章:ルフィ事件の深い闇

テレビでも連日報道されていましたが、一連のルフィ事件で驚きだったのは主犯がフィリピンにいてスマホだけで指示をしていたという点でした。トカゲの尻尾取りみたいに、実行犯だけが捕まっても主犯に関する情報に行きつかなくて警察も苦労されたとのこと。怖いなと思ったのは、高時給バイトだと聞かされて応募し指示された場所に向かったら、スマホや貴重品を没収されて「逃げたら家族がどうなるかわかってるよな?」と脅されること。怖すぎる... 。

 

第2章:ネットに巣食う悪いやつら

本章では様々な詐欺の紹介がされていました。ランサムウェアのパートで面白いと感じたのは、ランサムウェアの8割以上はロシア産で国家ぐるみで作らせているとのこと。その証拠に、ロシア語を利用するコンピュータ上では起動しない仕組みになっているらしい。因みに、残りの2割は中国、北朝鮮イスラエルアメリカ。この垂れ込みをしたA氏は翻訳と通訳をメインに担当していること。分業化がハッキリしているのはリアル世界の詐欺だけでなく、サイバーの世界でも同様ですね。

怖いなと思ったのは美人局のパートです。マッチングアプリで知り合ってホテルに向かった男女が、ホテルから出てきたタイミングで女側の夫を名乗る男が登場し、「慰謝料を払え」と脅すそうです。勿論、女側は共犯者。この世界でも、マッチングアプリを使って男性とメッセージのやり取りをする人、当日ホテルに行く人、出てきたところに突撃して恐喝する人、等の役割分担があるようです。

 

第3章:シン裏社会の最新犯罪

立ちんぼ、トー横キッズも連日テレビ等でも報道されていますね...。様々な理由があるようですが、ホストや推しに貢ぐための資金を稼ぐために、買春している方が多いようです。女性はやはり性的なサービスする上でリスクや危険が伴うので、辞めて欲しい気持ちでいっぱいですが彼女らは望んでそうしているんだよなあと...。とはいえ街娼は売春禁止法で禁じられているので、名前が変わっただけで違法行為であることには変わりありません。

 

とても面白かったのでおすすめ本です。興味持った方は是非読んでみてください!